退院しました。
病院のベッドで今回の事故について繰り返し考えた。
事故原因を挙げればいろいろあるだろうが、いつもより慎重でなかったとか、そんなことはなく、いつも通りに登っていただけだった。
クライミングは自己責任で、オウンリスクでと言うことは重々承知していたつもりだったが…。
「freefan別冊 安全BOOK」のオウン リスクの項には「クライミングは”その危険を了承したものだけがおこなうことのできる”スポーツです。」とあるが、その意味では、身をもって理解を深めたと言える。
しかし、自己責任とは、危険を承知でやっているとか、怪我しても自業自得とか、最悪の結果も自分で受け入れるとか、それだけで完結するものではない。
自分一人の事故がどれだけの人に迷惑をかけ、親しい人たちがどんな思いをするか、また怪我や手術がどれだけ痛く辛いかを体験した今は、とても「最悪の結果も自分で受け入れる」ことができるとは思えない。
これからもクライミングを続けるならば、自己責任とはすなわち、大怪我や死は許されないということ。そのために勉強すべきことや練習すべきことは、限りなくある、ということだ。
クライミングは確かに明るく楽しい、できるだけ永くやっていきたい。
だからこそ、安全のために何をすべきか常に考えたい。