クライミングにおける感謝
感謝の気持ちが大切、と言うと何やら胡散臭いが、クライミングライフにおいて煮詰まらないための対策としてこの言葉をあげておきたい。最初これだ!と感じて始めたボルダリングもそのうちトーンダウンしてくる。なかなか上達しないことを他人と比較したり、目標を見失ったりする。フリークライミングの言葉のイメージ、すなわち縛られない自由で開放的なイメージそれ自体にも縛られてしまっている。自分が思い描く理想に囚われてしまうのは、注意していないと誰でもはまってしまう日常のワナだ。そのワナにひっかからないための対策が感謝の気持ち。身体が健康なことに感謝、登る時間を与えてくれた家族に感謝、お金をくれる会社に感謝、極小スタンスに立てるミューラーに感謝、何でも感謝。感謝することが、囚われた意識から自分を逃がして自由にしてくれる。感謝することが身につけば、上達は間違いない。一朝一夕では身につかないスキルではある。