ゲッコーにはしばしば、一人でボルダリングしたいという人が訪れる。全く自然な感情だと自分は思う。ジムがこれだけ増えボルダリングが大衆化すると、みんなでワイワイ登るのが楽しいという風潮一色となり、一人で静かに派はスミに追いやられてしまう。数によって支配される一般的価値から離れたところにクライミングの魅力があったはずなのに、クライミングの窓口であるジムがその魅力を伝えることができないでいいのか?お客さんが増えなければ経営は成り立たないが、マナーなども含め、クライミングの人間的側面、個人的側面を大切に考えていきたい。混んでいても一人一人の世界が尊重されるジムを目指したい。