ゲッコー通信

11月18日(日)

日日是好日

11月としては暖かい日曜の午後。新しい男性数名にいつもの子供たちと父親、母親その他。ボルダリングは自分の日常だが、寒さが身に染みる年齢、暖かい日は気持ちよく体が動く。子どもたちを観察していると面白い。ほんの2時間程の短い時間の中で仲良く遊んだり、少々険悪になったり泣いたり笑ったり目まぐるしい。多分そのような豊かな感情の変化があるから一日が長く感じるのだろう。年齢を重ねるに従い感情の起伏は穏やかになり日々が飛ぶように過ぎていく。それは決して悪いことではないと思うけど、こうやって子供と触れ合ったり、時には年齢の離れた年下の人、また時には人生の先輩と過ごせば一日はより豊かになる。ジムでのボルダリングやクライミングは自分のペースで体を動かしながら、気安く人と話ができる時間が持てることも一つの効用であると思った。

ゲッコー通信

2018年11月17日(土)

文章について、あるいは上達について

自分が面白いとか好きだと思う文章に出会いたいと常々思っている。そして頻繁に書店を彷徨う。またそんな文章を自分でも書けないかと夢想する。あわよくばそんな文章を人が読んで買ってくれないかと妄想する。世の中にはそんな愚か者をカモに、文章読本とか小説作法といった類の本が氾濫している。文章に限らずスポーツとか楽器演奏とかの教則本も多い。クライミングやボルダリングの本もずいぶんと増えた。

プロ野球の松井秀樹が引退後、新聞にコラムを連載していた時があった。それは我が家で購読している北日本新聞にも載っていて、一読後その文章に魅かれた自分は次の掲載を心待ちにしていた。のちに「エキストラ・イニングス 僕の野球論」と単行本化され改めて買って読んでもみた。松井の文章の何に魅かれたのだろうか?文章のプロでもない松井が書いている意外性か?隣県石川出身の親近感か、単に松井が好きなのか?普通の文章なんだけど、まじめさとか知性とか深く考えているんだなといった雰囲気が伝わってくる、それもどこか爽やかに。文体ともいえないし、自分がいいなーと思うとしか今のところ表現できない。

自分がいい感じだと思う文章がなぜそうなのか辛抱強く考えることをしないで、すぐにハウトゥー情報にその答えを探そうとする。その安易さが上達を阻んでいる。というか何につけ上達したいとか、うまくやろう、効率よくやろうと思ってしまう。そう思った瞬間に捕まえたい物事がスルリと逃げて隠れてしまう。ゲッコーの存在がこれを象徴しているのだが、ゲッコーを通してクライミングすることが上達への近道であるというパラドクスも成り立つのではないか?なんてことも妄想する。

ゲッコー通信

2018年11月16日(金)

暖冬?暖冬になってぇ~。

11月1日に出したストーブにまだ点火していない。夜ジムに来る子供やお客さんの第一声が「寒い」だが、まだ点けていない。灯油代をケチっていることもあるけど、登り始めると丁度良い位に体が温まってくる程の気温には、今のところ納まっている。ここ最近、子供が体を痛めたということがゲッコーであるけど、この寒さが関係しているはず。しかし、5,6年前は極寒のゲッコーでもこおいうことはなかった。自分も寒い中やるのもボルダリングだと強く思っていた。今、ジムに来ている大人や子供が弱くなったのではなく、ボルダリングをとりまく環境全体が変化して各地のボルダリングコミュニティの感覚が快適性に傾いているのだと思う。つまり「寒さ」とは単に気温で感じるだけではなく、自分の置かれている雰囲気、環境で感じるものだ。

社会的なクライミング観が数年前とは変わったということだ。一つのマイナーな事象がメジャーに変わる時たいてい起こる現象ではないだろうか。クライミングシューズからして快適でないから、少しでもきついシューズははけないというお客さんが多くなった。クライミングとは何か?ボルダリングとは何か?レジャーとは、スポーツとは、登山とは、武道、茶道との共通点は違いは、資本主義とは、教育とは、仕事とは、遊びとは、老化とは…様々な疑問に迷いながら、ゲッコーを続ける先に自分の求める何かがあるというのか?

いや待て!「懐が寒い」とは、実際に寒いのではなくお金がなくて心に余裕がないということ。こんな文章は単なる儲からないジムオーナーの嘆きに過ぎないんだな。資本主義社会の中で敗れつつある者の愚痴に過ぎないんだな。

同情するなら金をくれ。こんな文章は誰も読みたくないだろうな。いやでもあえて公開しよう。自分の文章が磨かれる過程あるいはこの20数年ゲッコーと生きてきた証として。

ゲッコー通信

11月1日(木)

冬支度

ストーブを出した。日中、点けようかとも思ったが意外に暖かいのでやめる。夜お客さんが居てその時冷え込んでいたら点けよう。一昨日は扇風機を仕舞った。ゲッコーにあるこの使い込んだ冷暖機器、出すときも仕舞う時も季節の移ろいや、これまでのジムの来し方を感じずにはいられない。クライミングやボルダリングはスポーツとしての面が今大きく世の中に広がっているけど、小川山のカラマツの黄葉の中でのボルダリングだとか、雑穀谷の秋の青空だとか自然を感じる登山の一分野としてのクライミングを忘れたくない。ゲッコーはそんなクライミングを伝え実践する場であり続けたい。仕事終わりはゲッコーで登り休みの日は外へ出かけよう。

 

ゲッコー通信

2018年10月21日(日)

気軽にルートクライミングの練習

ロープの結び方、カラビナへのクリップの仕方、リードや確保の実際の練習、懸垂下降、仮固定、登り返しetc. ルートクライミングには覚えるべきことがたくさんあります。自然の岩場に出かける前に反復練習したいところですが、なかなか良い場所がない。講習に参加しても説明についていくのに精いっぱい、自分のペースでゆっくりと復習したい。友達と話し合いながらじっくりと練習したい。そんなときゲッコーがぴったりです。練習に適度な高さの壁があるので精神的負担が少ない状態で落ち付いて少し高所でのロープワークなどができます。インストラクターはそれとなく見ていますが、明らかな間違いとか差し迫った危険や要望がない限り口出ししません。自分が納得するペースでゆっくりと技術を習得して下さい。もちろん講習を希望されてもOKです。

クライミング教室10月募集分は10月20日締め切りです

2018年10月16日(火)

クライミング教室10月募集分は10月20日締め切りです。

教室のページをご覧ください。

自然の岩の魅力

FMラジオでボルダリングの魅力を紹介していた。いろんな難易度レベルの課題があるから初心者から上級者まで誰でも楽しめる、道具がいらない、体一つでできる気軽さ、ダイエットや肩こりにも効果あり、頭の体操になる…などなど。全くその通り。でも私が特に思うのは自然の岩の魅力だ。自然の岩は触るだけで地球からエネルギーをもらえるような気がする。岩や巨石といった中身がぎっしりと詰まった圧倒的な存在はジムの小さなホールドや張りぼてでは感じれない安らぎみたいものを与えてくれる。

ジムでのボルダリングは気軽で楽しいけど、自然の岩を体験するための入り口とも考えることができる。ゲッコーではともに外へ出かける仲間を待っています。

クライミング教室参加募集中です

クライミング教室参加募集中です。(教室のページをご覧下さい)

2018年10月11日(木)

ジュニアのボルダリング、シニアのボルダリング

ゲッコーには様々な年代の人が訪れる。20~30代男性がメインだが、小学生や50代60代の女性も登りに来る。はた目から見ると筋力が発達した若い男性が一番登れるだろうと思われるだろうが、子供や年配者の登りに感心させられることもしばしばだ。最近熱心に通っている小学女子の壁にとどまる適応力には目を見張るものがある。例えばスラブを登っている時。年配者の体が膝や足首などの関節が加齢によって硬化してしまったピノキオのようなイメージだとすれば、小学生はカエルか何かの軟体生物のごとくである。力などほとんど使わずグニャッといった感じで細かいスタンスに乗り込んでしまう。確かにその能力にはかなわない。でもそうかといって年配者が全くだめかというとそうでもない。無理をしないで様々な工夫を根気強く繰り返して、そうやって目標の課題を地道に確実に落としている。こどもみたいにすぐ投げ出したりしない。そう、ボルダリングは人それぞれ、自分のやり方で取り組めばいいのだ。ゲッコーの良さは年代を超えて刺激を与えあう場であるということだ。そこを大切に考えたいと思う。

ゲッコー通信

クライミング教室参加募集中です。(教室のページをご覧下さい)

10月5日(金)

いつでもオンサイト?

 知り合いの70代の方がおっしゃった。とても博識があり聡明な方なのだが、最近はふとしたことが思い出せないことがあるそうだ。昨日もおにぎりを3ケ作ってひとつは後で小腹がすいたときに食べようと、どこかにとっておいたところ、それがどこだったかどうしてもわからなくなってしまったとのこと。

 笑って聞いていたが、だんだんとそれが他人事には聞こえなくなってきた。クライミングでもオンサイトとかレッドポイントだとかシビアに語るのがクライマーとして自然だと考えているが、はたして60,70になってもそんなことを言っているだろうか?そうではあるまい。体力は落ち記憶力もおぼつかなくなって、何度トライしても初見と同じになってしまうかもしれない。

 でもそれもよいではないか!登れるだけでも幸せ、若いクライマーといっしょに話しているだけでも楽しい。これもまたクライミングの良いところだと思う。自分を笑い他人を励ますクライマーになりたい。

ゲッコー通信

クライミング教室参加募集中です。(教室のページをご覧下さい)

2018年10月4日(木)

クライミングを始めるのに良い季節、

本日レディースデイ!

10月は空気も乾燥してきて、気温も暑からず寒からず。ちょっと寒い位がホールドが持ちやすくて、ボルダリングやクライミングをするには良い季節です。外へ出かけれれば快晴の青空の下、紅葉も始まり気持ちよく登れるでしょう。

ゲッコーは本日レディスデイ、会員女性は500円(会員以外700円)です。

 

ゲッコー通信

クライミング教室参加募集中です。(教室のページをご覧下さい)

2018年10月1日(月)

ゲッコーの年パスはおすすめですよ

クライミングによらず、本当に楽しみたい、上達したい、ダイエットしたい、強くなりたい、ストレス解消したい…と思えば興味本位でちょっとやってはすぐやめる取り組みではだめでしょう。最低3か月、そして1年、3年、10年、20年とやって初めて物事の深みや人生における価値、楽しみや喜びが味わえるのではないでしょうか?そこには進学、就職、転職、結婚様々な人生の節目があってもとにかく続けようという意志、そしてつかず離れず良い距離感で励ましてくれる仲間が必要です。

フリークライミングジム ゲッコーは気軽にご利用される方も大歓迎なのですが、年パスを購入して1年に40回以上(約週一)はジムを利用して元をとろうというような方を特に応援します。年パス購入の方には優先してクライミングやトレーニングのコーチ、パートナーを務めさせていただきます。ご希望の方にはお一人お一人ノートを取ってサポートします。これで年間6万円。小学3年から年配の方までどなたでも。私も勉強させてもらい一緒に上達を目指します。(年パスサポートは先着40名限定、以後は教室でのサポートとさせていただきます)

      公益社団法人日本山岳ガイド協会認定スポーツクライミングインストラクター 土肥浩嗣